浮遊流で区分けした分類中、風速が比較的遅く粉粒体は管底部に集中するような形態の輸送形態を浮遊管底流呼び、その場合、分散流に比べ、①混合比が高く輸送効率がよい②輸送物の破砕が少ない③配管摩耗が少ないなどの利点があります。
風速が浮遊流での輸送可能な限界風速に近いので、輸送量などの負荷が変化すると、ライン閉塞が起きるという難点があります。さらに輸送負荷(輸送量×距離)によって、輸送管内の風速が変わるので、負荷変動の大きいラインでは、同一管内で管底流と分散流が混在しているのが実状です。また、粉体の場合、中速と流動化流が混在する形式で輸送するものが多くあります。管底流の風速は、本来浮遊流としては、低いレンジに属しますが、当社はプラグ流及び摺動流動化流と区別するため、中速という表現を採用しております。当社の中速輸送システムは、①末端風速過大による輸送物品質低下、配管摩耗、ストリーマ発生などおよび、②風速不足による混入部付近の粉体滞留と閉塞、輸送圧力変動の現象を同時に解決するための工夫をしております。設備費とランニングコストの削減のみならず、システムの安定性も向上されています。